研究機関などでも重要な視点となる温度履歴

温度履歴は、商品のトレーサビリティーに貢献するとして物流などの分野では注目されていますが、本来は研究機関や分析機関で活用されることも多いです。例えば海洋生物の温度が与える影響を分析するのにも使用され、また飼育している生物の環境変化を把握するためにも活用されることもあります。他にも細菌やウイルスの研究分野でも温度履歴を把握することは必須で、各種研究機関の実験などでもなくてはならない視点です。つまり実験などを行う場合、環境の把握が重要であり、特に温度は事象に影響を受けやすい外的要因にもなります。

従って温度履歴と事象との相関関係を把握することは実験の基本中の基本です。子供の教育の分野では、例えば学校の理科の実験などでは植物や魚を飼育するには、記録帳を付けるのを日課とする場合が多いです。記録帳には必ず温度を記載する項目が存在するほどで、その時の温度を書き込む形になります。またそれもまとまった期間を付けていくとデータとなり、温度履歴として管理することが可能です。

効果的に管理する上では、グラフ化も必須で、温度変化をグラフに示すことで視覚的にとらえやすい状態となります。最近はPCなどのソフトでも温度履歴を自動的にグラフ化できるシステムが開発されています。しかも計測するのは温度計とは違うセンサーなどによって行うこともでき、温度の変化を誤差もなく把握することに適しています。このように正確なデータを採取できることで、より精度が伴った研究成果を出すことができ、人々の生活にも役立っています。